園だより　１０月

自分の思いをわかってもらう喜び

　人は生きていく中でいろいろな感情を味わいます。

　嬉しい・悲しい・くやしい・寂しい・恥ずかしい・ほこらしい・愛おしい・・・

　自分の中に生まれたこれらの感情を自分以外の人にも知らせたい、わかってほしいと思ったとき、「言葉」が大切な役割を担います。「なんて言っていいかわからないからうまく言えないけど、わかって！」では残念ながらあなたの思いはうまく伝わりません。「言葉」は自分の中の引き出しにストックしておかないことには取り出すことはできません。

　なので、本を読むことをお勧めします。本の中には「言葉」があふれています。本の作者が生み出した珠玉の「言葉たちが」その時の自分の気持ちとぴったりと重なったときの喜びは格別です。本を読むことで出会えた「言葉や表現」が次はあなたの思いを他の人に届ける役をしてくれます。自分の気持ちを、伝えたい相手にわかってもらえた喜びはこれもまた格別です。

　まだ自分で本を読むことができない子どもたちには大人たちが面白がって本を読んでやってください。そしていろんな言葉で語りかけてやってください。

　自分の感情を表現できず苦しい思いを抱えて生きていく若者が増えていかないことを心から願っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　園長